新領域  基盤科学研究系

エネルギーとマテリアルコース

2024年2月13日(火)~2月16日(金)

1.熱と電気(文科可)

有馬 孝尚 教授・徳永 祐介 准教授

課題内容 

情報社会において重要な役割を担うセンシング技術を支えているのは、熱・光・音・力・磁気などさまざまな信号を電気に変える材料やデバイスです。私たちの研究室では信号変換を可能にする物質の基礎学理を研究しています。本プログラムでは、身近な熱に着目して、それを電気信号に変

換する物質の合成や評価を体験してもらいます。

キーワード

焦電効果、熱電効果

研究室URLhttp://symm.k.u-tokyo.ac.jp   

2.高温溶融物とプラズマの世界(文科可)

寺嶋 和夫 教授・伊藤 剛仁 准教授・宗岡 均 助教

課題内容

社会の基盤を支える鉄鋼材料は、成分・組織・形状の制御のため1500℃を超えるような超高温状態にして一度溶融させることで製造・リサイクルされます。

他方、二酸化炭素排出量の削減が注目される中、高温鉄鋼材料プロセスにおける脱炭素の実現のため、プラズマを用いた取り組みが注目されています。

本プログラムでは、その様な取組の中から、二つの取組を体験します。

一つは、クリーンで高密度のエネルギー源を用いたプラズマ溶融プロセスで、もう一つは、プラズマを用いた高温反応場の計測です。

以上を通じ、本プログラムでは、高効率な高エネルギー材料プロセスの実現を目指した取り組みを体験します。

キーワード

鉄鋼製錬・リサイクル、溶融金属、プラズマ 

研究室URL: http://www.plasma.k.u-tokyo.ac.jp 

3.磁場閉じ込め核融合プラズマにおける粒子加速

井 通暁 教授

課題内容 

非常に高い圧力のプラズマを保持する必要がある核融合炉心の中でも、高ベータ・安定性・閉じ込め性能を兼ね備える球状トカマク型が期待されています。本課題では、球状トカマクプラズマを生成する手段の一つとして、本グループで開発しているプラズマ合体手法を取り上げます。特にプラズマ中の荷電粒子を加速する機構について、種々の計測を通してメカニズムの解明を目指します。

キーワード

プラズマ、核融合、球状トカマク


研究室URL:http://www.ts.k.u-tokyo.ac.jp/inomoto/

4.核融合プラズマを電磁波で測ろう(文科可)

辻井 直人 講師

課題内容

核融合炉においては,摂氏1億度のプラズマを安定に効率よく閉じ込められるよう,プラズマの圧力・電流分布を最適な状態に制御する必要があります.そのためには,まずプラズマの状態を知る必要がありますが,プラズマは荷電粒子の集合なので,マイクロ波やX線といった電磁波を使うことで様々なパラメータを計測することができます.本プログラムでは,柏キャンパスのTST-2球状トカマク装置を用いて,400万度にもなるプラズマの計測を体験していただきます.

キーワード

核融合,球状トカマク,プラズマ計測

研究室URLhttp://fusion.k.u-tokyo.ac.jp/

5.探査機・望遠鏡データを用いて惑星大気の研究をしてみよう

今村 剛 教授・青木 翔平 講師

課題内容

 ジェームスウェッブ宇宙望遠鏡を用いた観測など、近年急速な発展を遂げる天文学分野では、私たちの太陽系の外に「第二の地球を探す」研究が可能となりつつあります。そのような観測研究では、私たちの太陽系に存在する地球型惑星との比較が重要となります。本プログラムでは、金星・火星探査機で実際に取得された観測スペクトルを用いて、地球・金星・火星を区別する有効な分光観測手法の考察を行います。また希望に応じて、金星・火星探査機や望遠鏡のデータ解析も体験していただきます。

   キーワード

   惑星大気, 系外惑星, 惑星探査, 望遠鏡, 宇宙, データ駆動科学

研究室URL:https://www.astrobio.k.u-tokyo.ac.jp/imamura/